第268回:ピックアップニュース「正座したまま、1時間近くクレームを言われました… 凶悪カスハラを受けるも周囲に助けてもらえなかった女性」
第268回はニュースを取り上げます。
接客の仕事をしていると、運悪くクレーマーに遭遇する、いわゆる「カスタマーハラスメント」をされてしまうことがある。そんな時は上司や会社側に毅然とした対応をしてもらいたいものだが、従業員が守られないケースも少なくないようだ。
40代女性(沖縄県/医療・福祉・介護)は、こんなカスハラの被害に遭った。 「『しめ縄の値段が違う』と、入り口の真ん中で土下座しろと言われました。正座したままで、1時間近くクレームを言われました。見世物のように見られ、誰も助けてはくれませんでした。ただの一、レジ担当でしたが」 商品の値段が違っていただけで1時間も晒しものにされたら、確実にメンタルをやられてしまいそうだ。店長は何をしていたのだろう。
配達中に「そこは俺の停める場所だ」といきなり怒鳴りつけられた男性 1時間以上クレームを言われ続けた人のエピソードがほかにもある。岐阜県の40代男性(技能工・設備・交通・運輸)は、配達の仕事をしていたとき 「家の前の路上に停車したら『そこは俺の停める場所だ』といきなり怒鳴りつけてきた。その家の住人。
『そこは敷地への不法侵入だ』とわめいていたが、明らかな公道」 怒ったクレーマーは、男性の勤務先の本社に連絡したらしい。ところが「本社も休みで電話受付しかいない状況」のため、「とにかく謝罪してこい」と指示されてしまった。仕方なく謝罪に行くと……。
「1時間以上にわたる暴言。結局その後の調査で、相手の無茶苦茶さが会社には証明されたが、逆恨みして何をするかわからない人間だということで、相手の言う通りの対応に」 調査はドライブレコーダーの映像を確認したそうだ。男性に非がないことは確認できたが、結局は会社側が折れる形となったようだ。
どちらのエピソードも理不尽極まりないものばかりだ。サービス業の人手不足が続いているが、背景にはこのようなクレーマーの存在もあるのではないだろうか。
参考記事: https://article.auone.jp/detail/1/2/2/172_2_r_20240213_1707809612258457
「介護福祉ビジネススクール 松田耕一のTOP OF LOCAL」ナビゲーター
専門はマーケティング。もともとは通販会社でゴリゴリのマーケティングをやっていましたが、親の病気や介護をきっかけに、介護福祉の業界に携わるようになりました。マーケティングの視点から介護福祉事業を分析していきます。